近現代を生き抜くという共通した「意志」の記録(趙博)
この長く美しいドキュメンタリー映画を観終わり、しばらく席が立てなかった。(テッサ モーリス=スズキ)
過去に光が届き、現在が白日の下に露わになり、さらに未来への曙光が垣間見えてくる(姜尚中)
1997年夏、北海道幌加内町朱鞠内。日本・韓国・在日コリアンの若者たちが、戦時中の雨竜ダム建設、名雨線鉄道工事で命を落とした強制連行、強制労働の犠牲者たちの遺骨を発掘しようと集まった。東アジア共同ワークショップの始まりである。
以来今日まで、朱鞠内、猿払村浅茅野、芦別の発掘や韓国での体験者や遺族の調査、遺骨の返還と、若者たちの出会いは国境を越えて広がっていった。
日本と韓国、在日韓国・朝鮮人の若者たちが、共通する歴史と向き合いながら、どのような未来を創ろうとしてきたのか、時代をどう生きようとしてきたのか。
監督 影山あさ子・藤本幸久 企画・制作・著作 森の映画社
全5章/9時間9分
第一章 朱鞠内 (114分)
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©東アジア共同ワークショップ |
1997年、北海道幌加内町朱鞠内。戦時下に行われたダム工事と鉄道工事の犠牲者の遺骨を発掘しようと日本と韓国、在日コリアンの若者たちが集まり、4体の遺骨が発掘された。初めての出会いと共同作業。すぐに仲良くなれるかに思われた若者たちだったが、日本人と韓国人の間に衝突が起こる。
第二章 浅茅野 (98分)
©東アジア共同ワークショップ
北海道猿払村浅茅野。2006年から2010年まで、3度にわたる旧日本陸軍飛行場建設工事犠牲者の遺骨発掘が行われた。考古学の専門家たちの参加を得て、丁寧に進められる発掘。39名の遺骨が発掘された。小さな穴に折りたたむように押し込められた遺骨の姿から、強制労働の実態が浮かび上がる。
第三章 遺族(109分)
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©森の映画社 |
遺骨を遺族に返したい。手がかりを求め、遺族や強制労働の体験者たちを訪ねる若者たちの旅が続く。戦後60年以上が過ぎても、消えない犠牲者遺族の悲しみ。帰る場所を見つけられない数々の遺骨。長い道のりを経て、4体の遺骨が韓国人遺族へ返還されることになった。被害者と加害者の和解は、はたして可能なのか。
第四章 未来へ (121分)
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第五章 私たち (107分)
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